高校・大学時代

高校は、できるだけ同じ中学の人がいない場所を選んだ。
逃げるみたいで嫌だったけど、そうするしかなかった。
自分の希望とかそんなモノは必要ない。
とりあえず、全てから逃げ出したかった。
運良く知ってる人が殆どいなくて安心した。
はじめは相変わらずだったが、声をかけてくれる人達のおかげで、
ある程度話ができるようになった。

少しだけ余裕ができたので、
勉強の方にも力を入れるコトができるようになった。
そのかいあって、なんとか進学するコトもできた。

進学した先は少しだけ学校が遠かったので、寮へ入るコトになった。
寮は2人部屋だと聞いてとても不安になり、
寮は嫌だといったがダメだった。
此れも勉強のうちだと。
でも、不安で不安で・・・
しばらくなかったいじめのコトを思い出す。
もし寮なんかでいじめられたら、逃げ道が無い。
はじめのころは毎日恐くてしょうがなかった。
同室の人とも話をするコトができない。

少ししてから、秘密で部屋を移動しようといわれた。
仲の良い者同士で交換したいらしかった。
断る理由もなかったのでOKした。
新しい相棒は、おとなしい人で、恐そうな人じゃなくて安心した。
そのコトに安心する自分自身に嫌悪したけれど。

学校の方でも話かけてくれる人のおかげで大丈夫だった。
2年のときには、新しく1人部屋の寮ができたため問題無く過ごした。
寮の中でも話せる人ができた。

特殊な学校だったので、
2年学んだ後、大阪の学校へ編入した。
実家から遠いので少し心配だったが、
家族とはなれて考える良いチャンスだった。

家族と距離をおきたかった。
親はオレに期待しすぎる。
オレは運動オンチだし、頭も悪いし、人付き合いも苦手で、
特に取り柄があるわけでもない。
特にというより、全くといって良いほど能力の無い人間だ。
物覚えが悪く、人の何倍も努力が要る。

両親共に能無しではない。
父親は運動ができ、自分自身をよく理解していて世渡り上手。
でも少し頑固で不器用。
母親は器用で芸術的なセンスがあり、人への気遣いも良い。
でも少しおとなしめで運動オンチ。
オレが良く思うのは、親の能力の劣る方をかけ合せたのがオレって人間。
劣性遺伝。

そんな能無しの兄と違い、弟や妹は良くできた人間だ。
2人ともオレなんかと違い明るい。
弟は運動ができるし、物覚えも良く、工業的センスがある。
妹はとても明るく、顔も可愛く、なによりやさしい。
2人とも恋人がおり、2人で良く恋愛話をするほど仲が良い。
そんな2人が微笑ましくもあり、羨ましくもある。

どうしてオレが長男だったのか?
長男じゃなければ良かったんだろうか?
「なんでオレだけ…」
なんて思うのが癖だった。

そんな家族と一緒にいると、
オレだけ浮いている気がして居ずらいのだ。
親も弟も妹も嫌いなわけじゃない。大切だ。
だからこそ、その中にいる自分自身が嫌でたまらない。
一緒に居たらもっと自分を嫌いになってしまいそうだった。
だから少し距離をおきたかった。

でもダメだった。
学校で人と接すると云うコトは、結局同じコトだった。
どうしても自分と人を比べてしまう。
そして自分に絶望する。
努力だけは人一倍してきたつもりだ。
大阪へきてからは、特に勉強した。毎日帰ってからも勉強した。
食事・風呂・トイレ意外は勉強。
でもダメだった。
素質・才能・センスといったものは、努力ではどうにもできないコトがわかった。
そして、オレには其れが無いってコトも。

そんなコトは中学のあのときに嫌でも思い知らされたハズだった。
でも、もう少し頑張ってみようと努力した。
でもダメだった。努力と云う言葉が嫌いになってくる。
今の世の中、結果の出ない努力は無意味。根本的に能力の無い者の努力は無意味。
無意味な努力が嫌になった。

能力だけじゃない。
人間的にも自分がますます嫌になった。
未だに自分のコトしか考えてない。
他人とマトモに話もできない。
少しは慣れてると思ってた。
でも、思ってただけだった。
相手の顔色を常にうかがって、会話も無難に無難に流してる。
相手を信用してなかった。
はじめての人には特にそうだった。
まず、嫌いからはじまる。はじめての人はみんな恐い。

自分しか信用していない。
人を信用していない。
だから全てを1人でしなければならない。
常にそう考えていた。
その考えが重荷になった。

完璧主義があだになる。
自分が自分と云う人間で居るのが嫌になった。
この世から消えられますように。二度と生まれてきませんように。
そう願って自殺をはかる。

気がついたら病院のベット。結局生きていた。

失敗したら諦めるつもりだった。
だから今も生きていて、自ら自分を変えようとしてきた。
でも、まだ自分自身を好きになれない。
ただ、少しだけ自分を誉めるコトができるようになってきた。

戻る